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【 調味料 】は料理の基本!!
【 安全性を重視 】して、ここをポイントに選んでいきましょう!
塩の選び方
塩は、伝統的な製法で作られた「海水塩」がおすすめです。特に「天日・平釜法」というのが、ミネラル分を多く残せる「日本の伝統的な製法」だと言います。
なぜ「海水塩」なのか?
日本は、国土が縦長で中心は山脈ですよね。そのため、水が、山から海に流れていくという形があります。「ミネラル分」に関しても、そう。日本では、山の土壌や水には「ミネラル分」が少なく、海には「ミネラル分」が豊富に残っていると言われます。つまり「(土で育て食する)野菜」や「水」などから摂るミネラル分が少ないため、「海に豊富にあるミネラル分」を上手に摂りいれてきた。それが「塩」なのです。
対して、外国では、土や水に含まれる「ミネラル分」が多いため、野菜や水などから十分に「ミネラル」を摂れると言います。そのため「塩」は、ミネラル分の少ない「岩塩」でも間に合ってしまうのだとか。
「身土不土(しんどふじ)」や「地産地消」という言葉に表れているように、「自分の暮らしている土地で採れるもの、伝統的に受け継がれているものを食していく。」ということは、じつは、とても重要です。人間と自然は「切っても切り離せない関係」なので、その地域に培われている「生きる知恵」だったり「そこの風土」だったりに逆らってしまうと、からだもバランスを崩してしまいます。
「塩」もそう。島国の日本は、昔から「海水塩」を利用し「ミネラル補給」をしてきました。ゆえに、海水からより多くのミネラル分を採っていく技術ももっていた。「「岩塩」も良さそう!」というイメージがあるかもしれませんが、日本に暮らしているならば、やはり「海水塩」を常食していくことが一番でしょうね。
< 岩塩 >
「岩塩」も「自然塩」です。‥海水があがっていって、結晶化したものですね。
しかし、そのあがっていく過程で、他にミネラル分が吸収されてしまうらしく、「ナトリウム」は多く残っていますが、その他のミネラル分は少なくなってしまっているのだそうです。
でも、それも「自然の成りゆき」なので、岩塩が採れるような土地の場合は、土や水にその分のミネラルが還元されています。なので、そういう土地に暮らす人には、そういう塩でいいと言われるのです。

よく「岩塩」と選び迷っていたのよね‥
「その土地で採れたもの」だから「日本人には「海水塩」」なのね!
歴史的背景
塩は、法律が関わっています。明治時代 「塩専売法」という法律ができ、国が塩の生産を独占してしまったのです。そして国は、生産効率を上げるために、効率の悪い伝統的な塩田を廃止し、生産効率のいい「イオン交換膜法」という方法に切り替えていきました。
しかし、この「イオン交換膜法」で作られる塩は、純度が高くミネラル分がほとんどなくなってしまっているといいます。‥【ニセモノ塩】ですね。【本物の塩(本来の天然塩)】というのは、不純物(ミネラル)がたくさん入っていて、それが「私たちのからだにかかせない栄養素」となっていくのですが、【ニセモノ塩(不自然に精製してしまった塩)】は、「ナトリウム」だけが残されたものなので、私たちのからだのバランスを崩してしまうのです。
いまは、その「塩専売法」は廃止され、「天然塩」も復活してきているのですが、まだまだ「精製されている【ニセモノ塩】」が多いのは現状です。気をつけていきましょう。

だから「塩は病気のもと」→「減塩思考」となってしまっているのね!
選び方
< 塩の種類 >
【イオン塩】【精製塩】
‥ 塩事業センターの「食卓塩」や「新家庭塩」
イオン交換膜製法で作られたもの。ミネラル分がほとんど含まれていない。
【再製塩】
‥「伯方の塩」「沖縄の塩「シーマス」」「赤穂の塩」など
輸入天日塩を日本の海水で溶かし、煮詰めたもの。
【海水塩】
‥「海の精」「沖縄の海水塩 青い海」「天日海塩」など
日本の海水を煮詰めたり、天日干ししたりして作られる塩。ミネラル分が豊富。
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えー!!
「赤穂の塩」や「伯方の塩」とかって、日本の塩じゃないんだね!
また、これらは値段も比例していきます。
「イオン塩」<「精製塩」<「再製塩」<「海水塩」の順で、高くなっていきますね。
「塩」は、最初は、こだわっているお店で買うといいでしょう。すると、段々とどれが【 本物の塩 】なのかがわかってきます。そうやって「定番の塩」というのを決めていいけたら、スーパーなども利用し、上手に購入していけるようになると思います。
ぜひ、「本物の塩」を、普段の食事の中に、上手に活用していってみてくださいね。それだけで「ミネラル」が補給され、からだが元気になっていきますよ。

私は、『海の精』という伝統海塩を利用しているわ!でも、肉や魚や天ぷらには「岩塩」の方が合うので、「岩塩」も小袋で常備しているの!
見えないところに入っている塩
ただ、私たち日本人は、「塩」としてよりも、「みそ」や「しょうゆ」といった調味料からとる塩の比率が多いのだそうです。

そうらしいの!
だから、「しょうゆ」も「海の精」から作られているものにしてる。
「みそ」もきちんと素材にこだわっているものを使ってるわ。
あと気をつけたいのは「加工品」から摂る「塩」。
いまは、なんと、「海外の塩の摂取量がふえている」という現状があるのだとか。しかも、それらは「加工品」等を通して摂取していると言います。
「加工品の表示」については、塩は「食塩」とのみの表記になるそうです。つまり、どんな塩を使っているのかが見えないのです。ただ、特別な塩を使っている場合は、必ずといっていいほど、「〇〇塩 使用!」みたいに、キャッチフレーズなどに入ってくるのだそう。なので、逆を言えば、何も表記されていていない場合は「精製塩」を使用していると考えるといいでしょう。
しかし「特別な塩」と言っても、注意が必要です。例えば「天日法」とか「天日塩」なんてかいてあると、良さそうですよね。でも、これらの多くは「再製塩」(‥輸入天日塩を日本の海水で溶かし、煮詰めたもの)なのです。これが「塩」としても、加工用の「塩」としても、いま、流通量がとても増えていると言います。
そんなふうに、見えないところでたくさん摂取している「塩」。そんなところにもちょっと意識を向けていけるといいですね。
※ 表は、こちらのPDFをダウンロードしてください。→ 食材の選び方