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「遺伝子組み換え作物」
「遺伝子組み換え」って何?
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食の安全を考えたときに、
「遺伝子組み換え」って、よく話題に出てくるのよね。
遺伝子 ‥ Genetically
組み換え ‥ Modified
作物 ‥ Organism
英語にしたときの頭文字をとって、「GMO」とも言います。
これは、人間の都合のいいように、遺伝子を操作して作り出した作物のこと。
なので、だいぶ「不自然なかたち」になってしまっています。
ゆえに「予期しないことがおこる危険性」というのも言われているのです。
また、これらは 「除草剤や農薬とセット」になります。
なので「遺伝子組み換え作物」=「除草剤や農薬を大量に浴びた作物」でもあるのです。
「遺伝子組み換え作物」の種類
「除草剤耐性作物」
例えば、「除草剤耐性作物」という種類のもの。
これは、農家にとっては、雑草の部分にだけ除草剤をかけることが、だいぶ手間になっている。
そこで企業は、その手間を省くために「その除草剤をかけても枯れない作物」を作り出したといいます。
そして、「指定された除草剤」にのみ耐性のある作物(大豆、なたね、トウモロコシ、綿、てんさい、アルファルファ)が作り出された。これが「除草剤耐性作物」です。
そのため、それらはセットで売られることになります。
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この 「指定された除草剤」っていうのがポイントなのよね。
つまりは、「メーカーの利益」につながっているということなの。
そして、そのかけられる「除草剤や農薬の量」はすごく多いといいます。
またそれは、その土地へとどんどん浸み込んでいき、もうその土地は、その除草剤や農薬でないとダメになってしまうのだとか。
さらに、そうやって土地を確保した時点で、
企業は「作物の種や苗の値段」や「除草剤や農薬の値段」を上げてくるといいます。
そして農家は、「やめたくてもやめられない‥」「お金がないけど、買わなければいけない‥」となってしまうのです。
また、植物も強いので、ある程度になってくると、自ら「耐性」を作っていきます。
いま、これらが出回り始めてから、十数年が過ぎ、「雑草」は「この除草剤に対する耐性」を持つようになっているといいます。つまり、除草剤をかけても、雑草が枯れない事態です。
そこで、どうするか?
さらに強いクスリ(枯葉剤など)が使われ始めているというのです。
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あのベトナム戦争で、有名になった「枯葉剤」よ。
これも、同じ農薬メーカーが作っているらしいの。
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なんか 変だね。それに‥
なんで、そこまでして雑草をやっつけなきゃいけないんだろう?
「害虫抵抗性作物」
あとは、「害虫抵抗性作物」というものがあります。
じゃがいも、綿、トウモロコシなどです。
これは、殺虫剤をまく代わりに、作物自体に殺虫成分をもたせているのです。
つまり、「虫が食べると、虫が死んじゃうトウモロコシ」とか。
虫にとって害があれば、当然、人間にもあまり良くないです。
でもこれは、「虫がつかない作物」としてよく売れるのだそう。
その他
その他にも、「ウイルス耐性作物」のパパイヤやじゃがいももあります。
また、いま、他にもいろいろと開発されているとも聞きます。
「成長が早い鮭」とか「酸化しないりんご」とか「免疫力強化の米」とか ‥etc.
例えば「米」でみると、これらは、花粉として飛ぶので、
そういうものが作られてしまうと、そこの田畑だけでは済まなくなるそうです。
せっかく「有機栽培」をがんばっている農家さんがいても、
そこに「遺伝子組み換え作物」の花粉が飛んできたら、それらを防ぐことはできない‥
そして、そこでつくられる作物は「有機」ではなくなってしまう‥ といったように。
日本の「遺伝子組み換え作物」事情
これらは、いま時点では、日本では作られてはいません。
一部、試験場(展示場)の畑はあるのですが、
それが食料品として出まわることはないようです。
ただ、世界的にはすごく作られていて、日本は、世界一 それらを輸入しているのです。
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日本くらいなの 「遺伝子組み換え作物」を買ってるの。
ヨーロッパでは「受け入れ拒否」をしているというのに。
許可されているのは8種類!
日本で認可されている「遺伝子組み換え食品」は、8種類です。
「大豆」「トウモロコシ」「じゃがいも(ばれいしょ)」「なたね」
「綿実」「アルファルファ」「てんさい(砂糖大根)」「パパイヤ」の8種類。

じゃあ、「輸入品」のこの8つを 気をつければいいのかな?

でもこれらは、ほとんどが「加工品」に入っているの。
だから「どの辺りの食品に混ざりこんでいるか?」を知るといいのよね!
日本の表示義務はどこまで?
じつは、日本では、一部にしか表示義務がないので、すべてに表示されません。
そして「表示されないところにたくさん使われている」と言われているのです。
肉
まず、現状として、遺伝子組み換え作物の輸入量の3/4は、家畜のエサ用となっています。
でも、「家畜が食べているから、関係ない。」ということではありません。
私たちは、遺伝子組み換え作物を食べた家畜の肉を食べていることなるので、
「間接的」に食べていることになります。
なので、できれば、エサにまで配慮してある食肉っていうのを選んでいけるといいですね。
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肉が一番多いんだね。
加工品
あとの残りの1/4は表示義務のない「油」や「加工食品」に多く使われているといいます。
【 表示義務があるもの 】
豆腐、納豆、みそ、コーン菓子など
【 表示義務がないもの 】
しょうゆ、食用油、酢、糖類、コーンスターチなど
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「みそ」にあって「しょうゆ」にないんだね。
何でだろう? ‥どっちも大豆からできているのに。
しょうゆの原材料表示に書いてある「脱脂加工大豆」というもの。これが「油脂分をとった絞りかすの大豆」を指しています。つまり「しょうゆ」にも「遺伝子組み換え大豆」は多く使われているのです。
整理すると、
「みそ」の場合は、
「大豆」としか書いてなければ、=「遺伝子組み換えではない大豆」となります。
「遺伝子組み換え作物」を使った場合は、そう表示しなければいけないので。
でも実際は、「大豆(遺伝子組み換えでない)」という表記しかみません。
これは、使えないから、使っていないことをアピールしているのです。
「しょうゆ」の場合は、
「大豆」としか書いてなければ、それは=「遺伝子組み換え大豆」の可能性があるということ。
「遺伝子組み換え作物」を使っても、そこに表示義務がないためです。
その他
あとは、「5%未満の原料や混入は、表示義務なし」となっています。
つまり、「遺伝子組み換えでない」と書いてあっても「5%未満」の混入の可能性はあるということ。
また、「遺伝子組み換え不分別」というものもあります。
「分別していない」‥それは「混入してるかわかりません!」ということ。
メーカーでさえも自分の商品の表示に関しての認識がない!?

私、こんな事実を知ったとき、息子にあげていた「しょうゆせんべい」の「しょうゆ」が気になって、メーカーに問い合わせちゃったの。
そういう場合の回答はこう、
「しょうゆは、『遺伝子組み換え』ではありません。『遺伝子組み換え不分別』です!」
本来、「不分別」というのは、「分別していない」ということであって、「遺伝子組み換えでない」ということではないのですが、おそらく、メーカーの人も「遺伝子組み換え作物」のことをよく理解していないのでしょうね。いまは、そんな社会なのです‥
買い物は投票!
なので、私たち消費者が賢くなって、そういうものを消費していかないようにすればいいのです。需要のないものはなくなっていくので。
「買い物は、投票」
ぜひ、そんな意識ももっていきましょう。
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まだまだあるのよ、
‥気をつけなければいけない「遺伝子組み換え食品」