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もし身近な同僚が「発達障害」だったとしたら、どのように接していけばいいのでしょうか!? この記事では、そんな大人の発達障がいの方との接し方のポイントを解説しています。

今のあなたの気にかけている方が、「どんなことに困っているのかな?」そして「どんなふうに手助けができるかな?」そんなヒントになれば幸いです。

では、まず、発達障がいとは何か? から理解していきましょう。

「発達障がい」って何?

「発達障害」とは、一言でいうと「脳の機能障害」のことを言います。これは「パソコン」に例えるとわかりやすいです。

  • 例えば、パソコンの「上書き機能」が壊れてしまった状態…
  • 例えば、パソコンの「音声認識機能」が壊れてしまった状態…

そんな状態を想像してみてください。すると、どうなるでしょうか?

例えば、上書き機能が壊れてしまっているパソコンだったら、書類制作はやめますよね。音声認識機能が壊れてしまっているパソコンだったら、「音声認識」以外の機能を使って作業をしますよね。

同じ事を人に置き換えてみましょう。「発達障がい」というのは「脳の機能障がい」のために「できない」を抱えている人につけられる疾患名です。これは、苦手の域を超えて「できない」のです。例えば、音声の聞き取りや認識機能に支障があるために「相手の話を聞き取れない」といった場合。そういった人に「電話対応」は困難ですよね。

女性(腕組み)

そうね・・

では、どうしたらいいのか? 「発達障がい」というのは千差万別で、一人一人特性が違うものですが、ある程度のタイプ別による「できない」を理解しておくことで、その人個人への理解を深めていくことができます。

タイプ別にみる「できない」への対処法

ASD(自閉症スペクトラム)

※写真はイメージです。

人間関係をスムーズにしていく機能に滞りや支障があります。

社会的コミュニケーションの取りにくさ

社会人としてのマナー、暗黙のルール、「普通こうだよね」という共通認識がわからないために、具体的に指示されないとできないという場合が多いです。

例)
「お茶を出して」と指示されても、温かいお茶か冷たいお茶か、自分で入れればいいのか自販機で買ってくればいいのか等がわからない、そして、わからないことが聞けない、といった状態です。

また、表情やしぐさから相手の心情を察することができないために、空気が読めない人も多いです。

<対処法>

「社会人としてできて当たり前」という感覚を捨てましょう。「できて当たり前」と思っていることを相手がやらないと苛立ってしまいますよね。しかし、根本的な部分で、その人はやり方がわからなかったり機能障害のために(一般的にできることでも)できないのです。

⇒具体的対処法

  1. 窓口になる人を決める。
    困ったときに誰に言えばいいか?を決めておくことは有効的です。誰に言えばいいのか、何を聞けばいいのかがわからない、と困っている場合は非常に多いです。また、特定の人に常に何でも聞ける状態を作っておくということは、その人の精神的安定にもつながっていきます。
  1. 指示は具体的に、本人のわかりやすい方法で出す。
    耳からの情報処理は苦手だが目からの情報は入りやすい、という人も多いです。なので、メモや文書、場合によっては絵や図などを用いて伝えるのも有効的でしょう。また、指示はできるだけ具体的にしていきます。

例)
×「お茶を出して。」
   ↓
〇「温かいお茶を2つ、急須で入れて、控室まで持っていって、お客様に出して。」

女性(ポイント)

なるほど!やり方まで伝えるといいわけね!

こだわりの強さや感覚の過敏さ

こだわり

仕事の進め方に自分なりのルールがあり、それが崩れることを嫌がる傾向にあります。毎日のルーティーンが決まっており、急な予定変更に対応しづらかったりもします。

<対処法>

傍から見て非効率に思われる場合でも、特別仕事上の支障がなければ、本人のパターンを見守りましょう。予定が変わる場合は早めに伝えるようにしたり、最初から「予定変更の可能性もある」ことを理解しておいてもらうことも有効的です。

感覚過敏

ちょっとした音でも気になり集中できなかったり、光に過敏さがあるために通常の照明でも眩しかったりとします。その他、様々な感覚の過敏性を併せ持つ場合があります。

<対処法>

聴覚過敏の場合はパーテーションの設置、イヤホンの使用、雑音の少ない場所への移動等。光過敏の場合、照明の調整やサングラスの使用等。それぞれの過敏性に対する配慮をしていきましょう。

ADHD(注意欠陥多動性障害)

※写真はイメージです。

注意を払ったり、行動を計画したり統合したりする機能に滞りや支障があります。

不注意型

いわゆる「うっかりミス」が多いタイプです。整理整頓も苦手な傾向があります。

多動、衝動型

「体がじっとしていられない」というイメージが強いですが、体だけでなく「頭がずっと動いてしまっている」という人も多くいます。

<対処法>

まずは作業環境を一緒に整えていきましょう。(机の上の整理等)

そして仕事内容としては、具体的項目を一つずつ指示していく、またはメモに一つ一つ書き出し可視化していく等という方法も有効的です。「仕事が終わったら、メモを捨てる!」等、本人と一緒に「作業のモレをなくす工夫」を考え、ルール化していくといいでしょう。

女性(笑顔)

それはみんなでやるといいわね!

まとめ

このように、その人自身がどこに「困難さ」や「できない」を抱えているのかを理解できれば、自ずと解決策や対処方法は見えてくるものです。

なので、イメージで警戒するのではなく、まずはその人に、「どんなことに困っているのかな?」そして「どんなふうに手助けができるかな?」といった視線や言葉を投げかけるところから始めてみてください。