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今回は「発達障害について知る!」第1弾です。まずは「発達障がい」=「の機能障がい」である、ということを理解していきましょう。そして、そもそもの「障がい」という概念も知っていきましょうね。

「発達障がい」とは何か?

まず理解しておきたいのは、「発達障がい」という言葉には2つの定義があるということです。

一つは広義の意味で「=発達期に障がいをもつ」という意味で使われます。するとそこには「コミュニケーション障がい」や「知的障がい」「身体障がい」も入ってきます。たまに ” 知的障害も発達障害の一部である “ なんて言う表現を見かけるのは、この広義の意味で使っているからなんですね。学術的な分類でそう示されていたりするためなのです。

そしてもう一つは狭義の意味で使われるもの。一般的に言われる「自閉症スペクトラム(ASD)」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」等の総称で言われる「発達障がい」です。「発達障害者支援法」というものがありますが、こちらはこの狭義に類する障がいや症状が出ている者が対象をされています。つまり、国内の行政上で使われる「発達障がい」はこちらが当てはまるのです。

では、この「自閉症スペクトラム(ASD)」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」等の「発達障がい」について説明をしていきます。

「脳の機能障がい」とは何か?

「自閉症スペクトラム(ASD)」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」等に分類される「発達障がい」ですが、これらは大きくはみんな同じで、「脳の機能障がい」です。つまり、脳の一部にちゃんと機能していないところがあるということ。その「ちゃんと機能していない」部分がどこかによって、上記のように分類されていきます。

この「脳の機能障がい」というのは、「車」や「パソコン」に例えるとわかりやすいです。

例えば、「車」の「ブレーキ」が壊れてしまったとします。どうなるでしょうか?

女性(腕組み)

止まれなくなるわ。

そう。止まれなくなるのです。つまりそれを脳に当てはめると、「自制が効かなくなる」ということになりますよね。

では、「車」の「アクセル」が壊れてしまったら、どうでしょう?

ずっとのろのろ運転になってしまいますね。脳に置き換えると、「やる気が起きない」「行動ができない」といった行動に現れてくることになります。

では、「車」の「サイドミラー」が壊れてしまったとしたら?

見える範囲が狭くなり死角が増えますよね。脳に置き換えると、それが「注意欠陥」や「不注意」といった行動として現れてくるということになるのです。

では、「パソコン」の「上書き」機能が壊れてしまったとしたら?

脳に置き換えると、新しい情報をインプットできなくなるということですね。ゆえに「覚えられない」という症状になるわけです。

そんなふうに想像をしていくと「発達障がい」と言われている人たちの辛さがわかってくるのではないでしょうか。

女性(ショック.)

それはつらいわね‥

そう。そこで一番苦しんでいるのは当の本人だということが理解できますよね。

しかし傍から見たら、それは脳の機能障がいに起因する行動とはわかりにくいでしょ。ゆえに、「行動しない」だったり「注意欠陥」や「不注意」や「覚えられない」等の行為が目立ってくると、「なんでいつも何もやらないの?」「なんでちゃんと確認しないの?」と周りの人に怒られることになってしまうのです。

男の子(虫眼鏡)

「やらない」んじゃなくて、「できない」のに、それを怒られるとシュン‥としちゃうよね‥

そうなのです。本人にとっては、確認するためのツールが機能しないためにできないことなのに、その「できない」を怒られてしまう。そうすると、その人は自分自身を否定するようになっていきます。そして結果的には「自己肯定感」も下がっていってしまうのです。

そして、このように「できない」に対して適切に対応がされないままでいると、「自分はダメな人間なんだ‥」と自己を追い詰めていってしまい、その末に「精神病」を発病することも少なくありません。これを「二次障がい」と呼びます。

女性(腕組み)

それは大変ね‥ でも「不注意」とか「覚えられない」とか「やる気が起きない」とかって、一般的にもあることじゃない。どうやって見極めていけばいいのかしら?

そうですよね。では、どこからが「障がい」になるのかを見ていってみましょう。

どこからが「障がい」になるのか?

よくよく考えてみると、この世の中に「完璧な人間」なんていませんよね。誰でもが「得意なこと」と「苦手なこと」をもっているし、誰でもが集団の中で生かされています。では、その「苦手なこと」が、どこからが「障がい」になり、どこまでが「個性」に留まるのでしょうか?

男の子(虫眼鏡)

人に迷惑をかけない、とかかなぁ?

そうですね。例えば「覚えられない」にしても、それで仕事に支障をきたしてしまうような状況だと、ちょっと困ってしまいますよね。また、「やる気が起きないから」という理由で出勤して来ないといった状況になるとそれは職場に迷惑がかかってきてしまいます。そういった場合には何かしらのサポートが必要になってきますよね。

このように、生活をしていく上で「自分以外の誰かのサポートを必要とする状態」になったときに、その社会において、「障がい者認定」をもらって「公的な部分でのサポートを 受けやすくする」というしくみがあるということ。これが「障がい者」という位置づけになっているだけの話なんですね。

例えば、体に障がいがあって一人ではお風呂に入れない‥ 家族のサポートも難しい‥といった場合には、「障がい者認定」をもらって、施設やホームヘルプや訪問入浴を利用していき、その人の「できない」を補っていく。といった感じですね。

女性(ポイント)

なるほど。その人の「できない」で、周りに影響が出ているかどうかを見ていけばいいのね!

でもこれを「発達障がい」にあてはめると、脳の機能障がいというのは見えづらいことなので判断が難しくなってきます。それがまた「子どもの発達障がい」になってくるとさらに難しいのです。子どもの場合、まだ発達段階に至っていないためにできないのか、脳の機能障がいのためにできないのか、全くできないわけではなくただ苦手なだけなのか、といった部分が区別しにくいからです。

しかし、↑のように、脳の機能障がいのためにできないことなのにそれを責められ続けることで本人が自己の価値を否定してしまうのを防ぐために、「発達障がいの早期発見、早期治療」が掲げられるようになってきました。

しかしそんな現状の中でさらなる問題が出てきているのです。それは、医療側の問題として、あまりにも幼児期に安易に診断名をつけられるような状況だったり、一般市民側の問題として、「発達障がい」という言葉だけが先走りしてしまっているために、お母さんたちが少し心配しすぎてしまい、本来の「その子が何に困っているのか?」という部分よりも、「診断名がつくかつかないか、療育に行くか行かないか」等に重きが向いてしまっている状況だったりの部分です。

女性(腕組み)

確かに。お友達の子は2歳で診断名がついたらしいの。2歳ってまだまだ怪獣時期なのに、そこで診断されてもどうなのかな。って思ったわ。

なのでまずは、きちんとした知識をもち、目の前の我が子の心に目を向けていくことが大切になっていきます。

まとめ

脳の機能障がいというのは確かに「できない」部分が出てくるのですが、それを他の「できる」部分で補うことはできます。また一説によると、その機能障がいは「代謝の滞り」であるという考え方もあります。それはつまり、代謝機能を回復させられれば改善の見込みがあるということ。

脳というのは「脳科学」として研究されるほど、まだまだ未知のことが多い臓器です。なので、諦めたり決めつけたりするのではなく、まずはそういった状況になった事実を、今の生活を見返すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

安易に診断名がついた‥という場合でも、周りの子よりも少しこだわりが強くて大変なの‥という場合でも、何かわからないけどずっと泣き続けているのよね‥という場合でも、落ち着きがなくてじっとしていられないみたいなの‥という場合でも、今の生活の何かを見直すことでぐっと状況が変わっていったりすることはざらになります。なので、まずは立ち止まり、今までを見返していってみましょう。そして、これからをどうしていくか、その選択肢にはどういったものがあるのか、それらを一緒に考えていきましょう。