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「アトピー」と「油」
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息子のアトピー対策に四苦八苦しているときに「油を変えるといいよ!」って言われたの!「発酵バターや、亜麻仁油や、えごま油が、アトピーにいいよ!」って。「えっ、油??」って感じだったわ。
「油」は、種類によって、栄養素や効能が全然違います。また、人が必要とする量も、それぞれによって違ってきます。単に「油のとりすぎは良くない! 体に悪い!」と言われますが、じつは、その「油」の種類だったりバランスだったりがとても重要になってくるのです。
「油」には「炎症を引き起こす種類のもの」と「炎症を抑える種類のもの」があります。アトピーは「免疫のバランスや常在菌のバランスが崩れて体に炎症がおきている状態」なので、そこに「良い油」が介入すると炎症が抑えられることもあります。「アトピーにはオメガ3系の油がいい!」と言われるのはそのためですね。
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「オメガ3系の油」って、なーに?
「油」の種類と選ぶポイント
まずは、油にどんな種類があるかを知っていきましょう。
「オメガ3」と「オメガ6」って何?
( http://matome.naver.jp/odai/2142460796963094801/2142461833276523303 )
「油」は、主に、「不飽和脂肪酸(魚類や植物性の脂肪酸)」と「飽和脂肪酸(動物性の脂肪酸)」に分けられます。この「不飽和脂肪酸(魚類や植物性の脂肪酸)」の中に、「オメガ3系脂肪酸」と「オメガ6系脂肪酸」とがあります。そしてこれらは体内ではつくられない脂肪酸なので、食べ物から摂っていかなければいけないのです。
そして、そこで何よりも大切なのが、そのバランス!
< 理想 >
(オメガ3) : (オメガ6)
1 : 2~4
しかし、現代人の現状は・・
< 現代人の摂取比率 >
(オメガ3) : (オメガ6)
1 : 10~20(ひどいと50)
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これは、大変だね!
なので、一般的には広く「意識して「オメガ6」を減らし「オメガ3」を増やしていくといいでしょう!」と言われているわけなのです。
ちなみに、戦前の日本は、魚で「オメガ3」、豆や野菜で「オメガ6」という形でバランスよく脂肪酸を摂れていました。それが、戦後の「食の欧米化」により、現代にみられるような「オメガ6」過剰状態が進んでしまったのだそう。つまり、「油」として考える上でも「普段の食事内容」も重要になってくるんですよ。
「オメガ3」を摂り入れるためにはどうしたらいいか?
魚を食べる!
「オメガ3」は魚の油に多いです。よく「DHA」や「EPA」というフレーズを目にしますよね。「魚を食べると頭が良くなる!」とも言われます。これはこの「オメガ3系脂肪酸」の「DHA」や「EPA」が、脳の細胞のバランスを整えてくれるからです。
特に、青魚系(サバ、イワシ、サンマ、ブリ、サケ、アンチョビ、など )に多いと言われます。意識して食べていきましょう。
オメガ3の植物油
いま流行っていますよね。「しそ油」「亜麻仁油」「えごま油」 etc.
ただ、これらの油は「とてもデリケート」です。「 酸化しやすいので、日持ちしない。」「 熱にも弱いので、加熱もできない。」(加熱すると、それこそ「トランス脂肪酸」が発生してしまうのだとか。)なので「生もの」として扱う必要があります。開封後は冷蔵庫で保管し、早めに食べ切ってくださいね。

私のおすすめは、ドレッシング代わりかな!
サラダには「オイル+塩」が美味しいの! 特に「オメガ3」系のオイルを使うと、すごく美味しくなるわ!!
ナッツ系
さらに「オメガ3」を多く含んでいるので積極的に食べていきたいのは「ナッツ」や「木の実」です。特に「オメガ3」が多く含まれているのは「クルミ」「松の実」「栗」です。その他もナッツ系(かぼちゃの種子、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツなど)には栄養価がたくさん詰まっています! おやつやサラダのトッピングとして積極的に食べていくといいでしょう。
「オメガ6」とは、例えば○○油
「大豆油」「コーン油」「紅花油」「ひまわり油」 etc. 一般的な油は、ほとんどが「オメガ6」だといわれます。しかし、じつはこの「オメガ6系脂肪酸」というのは、野菜や豆を食べていれば十分な量をまかなえます。なので油から摂っていく必要があまりないんですよね。ゆえに「油は控えた方がいい」と言われるのでしょう。
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「オメガ6」はあまり使わない方がよくて、でも「オメガ3」は加熱できないのよね・・ じゃあ、普段使いの油はどうしたらいいのかしら?
「オメガ9」もあります!
そうなんですよね。そこでよくおススメされるのが「オメガ9」です。「オリーブオイル」や「なたね油(キャノーラ油含)」などですね。ただここで注意してもらいたいのは選び方。「なたね油」は、原材料に「遺伝子組み換え」が多く使われているので、「遺伝子組み換えでない」原料のもの、また「圧縮一番搾り」のものを選んでいきましょう。
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「3」とか「6」とか「9」とか、ややこしいね。
そして、なんと「「オメガ6」と「オメガ9」の中間層の油」というものもあります。それが「ごま油」や「米油」です。そして、ここでも「選び方」は注意していきましょう。「薬品抽出」の問題(油分抽出のために、あまりよくない薬品が使われているという問題)があります。「米油」には特に多いと聞きます。「圧縮一番搾り」のものを探してみるといいでしょう。

「オリーブオイル」や「なたね油」がいいのね! それに「米油」や「ごま油」も!
あとは、選び方かぁ。
その他にも、こんな「油」があります!
バター
「コレステロールが多いんじゃない!?」と思われ敬遠されがちな「バター」ですが、じつは、とても【 栄養価が豊富 】なのです。「バター」に含まれる栄養素としては、「ビタミンA(抗酸化作用)」「ビタミンD(骨を強くし、免疫力アップ)」「ビタミンE(抗酸化作用)」「ビタミンK(血液凝固作用)」などがあげられます。
そして「コレステロール」というのは悪いもののようなイメージがありますが、「ホルモンやビタミンDの材料」になったり「精神安定の効果」があったりとして、じつは私たちの体にはかかせないものなのです。また「バターから摂取するコレステロールの量」はそれほど多くならないのが現状。なので「コレステロール」に着目してみるならば、バターを気にするよりも肉類を多く摂らないようにすることが第一ですね。
「発酵バター」
「発酵バター」をご存知でしょうか? これは文字どおり、「 乳酸菌 + 牛乳 」で発酵させたバターのことです。日本では「非発酵バター」が主流ですが、【 乳製品の本場 】ヨーロッパでは「発酵バター」が主流なのだそう。
「 乳酸菌 + 牛乳 」はつまりヨーグルトと同じですよね。 発酵食品には微生物によって生成されるさまざまなプラスの効能があります。つまり「発酵バター」は、「 バターの良さ + 発酵食品の良さ 」で、相乗的に体に有効性があるということ。ぜひ、利用してみてくださいね。

そうなのね! じゃあぜひ「発酵バター」を使っていくようにするといいわね。
ココナッツオイル
ココヤシから作られる油脂のことを言います。(アブラヤシの果実を原料とする「パーム油」とは性質が異なります。)
「中鎖脂肪酸」や「ラウリン酸」の含有率が高いことが人体にも有効的に働き、消化・代謝がされやすいため「ダイエット効果」や「便秘改善効果」があったり、その他にも「糖尿病の予防・改善効果」「心臓血管疾患のリスクを下げる」「免疫力を高める」「アルツハイマーの予防・改善」等、さまざまな効果が言われています。また「アトピーにも効果的」とも言われます。
ただ、気をつけてもらいたいのは、やはり選び方。一般的な「ココナッツオイル」は、生成過程で精製・漂白・脱臭などがされるため「良い成分が壊れてしまっている」とも聞きます。対して「バージンココナッツオイル」は、無精製・無添加・非加熱抽出です。(さらにグレードの高い「エキストラバージンココナッツオイル」もあります。)「バージンココナッツオイル」を選んでいけるといいでしょう。オーガニックならなお安心ですね。
そして「1日の摂取量の目安は、大さじ2程度」と言われます。良いものだからといっても「摂りすぎないように」は注意していきましょう。また、ココナッツにアレルギーがある場合も避けた方がいいと言います。注意点をよく知り、上手に食生活に取り入れていってください。
< チアシード >
「油」ではありませんが、「オメガ3系脂肪酸を多く含んでいる」と言われる「チアシード」。これは、「サルビア・ヒスパニカ」という植物の種らしいのですが、「オメガ3系脂肪酸」以外にも「たんぱく質」「アミノ酸」「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」を含んでいるというまさに「スーパーフード」です。
昨今、注目を集めており、よく見かけるようになりましたね。ただこれは「植物の種」です。なので、玄米と同じく「発芽毒」(植物の種が自分の身を護るためにもっている毒)があると言います。「発芽毒」は、水に浸すことで取り除けるので、取り除いてから摂取するようにしましょう。