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女性(腕組み)

子どもがアトピーになって悩んでいたときに、
「湿疹は毒出しだから、抑えない方がいい!」って言われたの!

子どもがアトピーになった!

子どもが「アトピー性皮膚炎」になると、どうしていいかわからなくなりますよね。そして、毎日、あちらこちら痒がる子どもを見ていると、本当に辛くなるものです。

「アトピーって、治るものなのかな‥?」「根本治療はあるのかな‥?」「ステロイドを塗り続けるしかないのかな‥?」といった不安と、「何とかしてあげたい!」「できることはやってあげたい!」という親心と、「でも、どうしたらいいかわからない‥」という本音。

そんなときは、まずは、「からだ本来の機能」を知っていきましょう。そこから、毎日のお子さんとの関わりや過ごし方に、何かしらのヒントを見つけだせるかもしれません。

女性(ショック.)

子どもに湿疹が出てきたら、「とにかく抑えなきゃ!」「早く治さなきゃ!」って思っていたのよね‥ でもある人に「湿疹はそのままにしておいた方がいい!」と言われて、まさに『寝耳に水!』だったわ。

「からだ本来の機能」を知る

「湿疹」は毒出しだった!?

アトピー性の皮膚炎は「第3・4の排泄」

こんな考え方があります。

【 第1の排泄機能 】・・尿、便、汗。
※ この機能が低下すると、便秘や尿量の減少、汗をかかなくなります。

【 第2の排泄機能 】・・風邪をひきやすくなる、鼻水、目やに、足が臭いなど。

【 第3の排泄機能 】・・腕や脚の関節からの排泄。 ※ はじめは汗疹のこともある。

【 第4の排泄機能 】・・おでこや首にもアトピーが広がり、やがて全身に広がる。

つまり、第1・第2の排泄機能が上手く機能しなくなることにより、老廃物が皮膚から溢れだしてしまっている状態がアトピー性の皮膚炎であるということ。そう考えると、「湿疹を抑えこむ」ということは、「便や尿を我慢し続ける」ということと同じ意味をもってしまうのです‥

老廃物を外に出さないということは、かえって体に悪影響になってしまいますよね。

ターンオーバー

「ターンオーバー」とは?

そもそも、私たちのからだには、生命を保つためのさまざまな機能があります。

皮膚に着目すると、

① 汗をかいたりとして、体温調整をする機能。
② からだから水分が蒸発するのを防ぐ機能。
③ 内側の組織を保護する機能。
④ 刺激物や有害ウイルス・細菌などから身を守る機能。 など。

そして、これらは、絶えず新陳代謝を繰り返しながら、生命を保っているのです。この「新陳代謝」(皮膚の入れ替わり)のことを、「ターンオーバー」と言います。

皮膚の角質(一番表面の部分)は、2~3週間の周期で入れ替わっていると言います。そして、新生児や乳幼児は、さらにこのターンオーバーのサイクルが短いのだそうです。つまり、毎日毎日、細胞や皮膚は新しいものにとって替わっているということ。

なので「乳児湿疹」なども、悪いものを出し、新しく皮膚を再生している過程で出てくる症状の一つなので、クスリなどで抑えてしまうことは、返ってそのサイクルを壊すことになってしまい、よくないのだとか。

問題なのは「湿疹」ではなく、この「ターンオーバー」などの機能がきちんと働かなくなることの方なのです。

ターンオーバー機能の不具合とは?

Ⅰ ターンオーバーが遅れる・・

新陳代謝のリズムが遅れると、「シミ、シワ、くすみ、たるみ、ゴワつき、肌の硬化による乾燥など」の症状が表れると言います。俗にいう「加齢による肌トラブル」ですね。

これは、古い角質や皮脂が外に出られずに詰まってしまうために起こる現象なのだそうです。加齢による細胞の機能低下が原因であれば心配はいりませんが、そうでない場合は対応が必要です。

Ⅱ ターンオーバーのサイクルが早い・・

逆に、このサイクルが早く、準備のできていない細胞が肌の表面に出てくることになると、肌のバリア機能が弱くなってしまいます。

結果、角質層のうすい、皮脂の少ない部分では「サカサ肌、ガサガサ肌、肌の硬化、シワ、シミ、大人ニキビ、赤みや湿疹など」という症状として表れ、

角質層が標準的で、皮脂の多い部分では「べたつき、てかり、黒ずみ、皮脂のつまり、赤み、炎症ニキビ、湿疹、過敏さなど」という表情として表れると言います。

ターンオーバーのサイクルを乱しているものは?

では、ターンオーバーのサイクルを乱してしまう原因は何か? というと、

① 睡眠不足 ・・ ターンオーバーは寝ている間に行われるので、十分な睡眠が必要です。
② 栄養不足 ・・ 細胞も栄養失調だと働けません。
③ 間違ったスキンケア ・・ からだの洗いすぎは、皮膚の本来の機能を低下させます。
④ ストレス過多 ・・ ターンオーバーは自律神経も深く関わっています。

などがあげられています。

つまり、ターンオーバーのサイクルをきちんと回していくために必要なこととは、「栄養や睡眠を十分に摂り、ストレスを少なくすること」なのです。

男の子(ふーん)

へー。けっこう「シンプル」だね!

まずは「食事を見直し、細胞にきちんと栄養を回していってあげること。」そして「間違ったスキンケアをしないこと。」これは、アトピーにも通じますよね。

私たちの皮膚は、何をしなくても、常にターンオーバーを繰り返しすことで生まれ変わっています。体が老廃物を出しているなら、それが出ていくのを待てばいい。そして、そういう解毒を促すものを積極的に摂っていけたら、なおいい。本来はそれだけのことなのです。

皮膚の再生メカニズム

ケガをしたときに、皮膚は自然治癒力をもって再生していきますよね。

【 そのメカニズム 】
皮膚は、間違って削られてしまったら、(その深さによって、再生の仕方は変わってきますが、)健康な細胞が削られたところに移動してくことで、削られた部分をカバーし再生していくのだそうです。

男の子(まる)

へー、細胞が細胞を助けていくんだね! なんか、かっこいい!!

だから、私たちがすべきことは、そういう体の機能を信じて待ってあげることと、そういう体の機能が働きやすい状況を作ってあげること、なのです。

この場合のポイントは「湿った状態を保ってあげること」。細胞というのは湿った環境下で活動するので、「乾かさないこと」が重要になってくると言います。これを有効的にできるものが『キズパワーパット』です。

これは「創傷被覆材」と言って、傷を乾かさないようにできるものです。「傷には、ガーゼを当てる」と思いがちですが、ガーゼでは逆に傷口を乾かしてしまいます。

そして、傷から出てくるジュクジュクも、ついつい取り除きたくなりますが、これは「細胞を呼び集める調整役」なのだそう。だから、そのままでいいと言います。

また、消毒もいらないと言いますよね。水で洗い流し、汚れを落としたら、乾かさないように「創傷被覆材」で覆ってあげる。すると、皮膚の再生メカニズムが働き、傷が自然治癒するのです。

親として出来ることは?

アトピーの湿疹や、その他さまざまな病気やケガや症状が表れたときに、私たち自身にできることは、「体の機能を信じること。」そして「その機能が上手く働くように、土壌を整えてあげること。」それだけなのです。

そんなふうに、あせらず、ゆっくり、自身の体を信じて、過ごしていってみたくださいね。そうやって心を軽くしていくと、それに伴って、体も軽くなっていくはずです。

女性(ポイント)

「子育て」も一緒よね。「ダメよ!」と子どもの行動を抑えるとかえって荒れちゃうけど、「そうだよね。」って共感して待ってあげると、意外にあっさり納得したりする・・ 結局は「信じて待つ」ことなのよね。