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「カレーライス」
みんな大好き「カレーライス」!
いまは、市販のカレールーを使えば、簡単につくれる「カレーライス」ですが、お店などで【 本格インドカレー 】とか【 薬膳カレー 】とかと書いてあるのを見ると、ついつい食べたくなってしまいますよね。
じつは、この【 本格インドカレー 】や【 薬膳カレー 】といわれるものの効能がものすごいのです! そして、そのポイントは「スパイス」にあります。
では、日本での一般的なカレーと、このスパイスカレーとでは、何がどう違うのでしょうか?
「カレー」の成り立ち
インドに「カレー」という料理はない!
「カレー」=「インド料理」というイメージが強いですが、本来、インドには「カレー」という料理はないと言われます。 外国の人が、インドのスパイスを使う煮込み料理を「カレー」と呼んだと伝えられているのです。
インドには、「マサラ」という、香辛料(スパイス)を粉末状にして、混ぜ合わせた粉があります。これは、それぞれの料理人や主婦が、「伝統」「好み」「素材との相性」などを考えたうえで、独自の配合で混合しているものなのだとか。この「マサラ」が「カレー」の原形であると言われているのです。
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それは、すごいね!
それが、どうやって「カレー」になっていったんだろう?
イギリスから世界に伝わっている!
インドには、【イギリスの植民地】だった時代があります。このイギリス人が「カレー」を世界に広めたと言われているのです。
※「タイカレー」は、タイの宮廷で発祥した料理といわれるので、また別のようです。
世界の歴史をみると、ヨーロッパ人が、航海しながら文化を広げていった時代(「大航海時代」)があります。そして、各地を植民地化していったのです。イギリスもそうですね。そしてイギリス人は、植民地の料理を自国に取り入れていき、また、それを世界に広めていったという歴史ももっているのだそうです。「カレー」もその中の一つだったようですね。
< イギリス料理 >
「イギリス料理は、美味しくない!」って言うわよね!
一般的なイメージとしてある「イギリス料理」=「美味しくない」という感覚。当のイギリス人も、これをジョークとしていうくらいなのだとか。
これは、そもそもの国民性から違うようです。「美食文化」というものがないイギリスにとっては、「料理に時間を費やすなんてもったいない!」という感覚が強く、「とりあえず火を通せばいい」「とりあえず喉を通ればいい」といった感じで、「煮るだけ」「焼くだけ」の料理が主となっているようです。
逆を言えば、だからこそ、【 他国の料理を自国に持ち帰る 】というスタイルが定着していたのでしょうね。
諸説 いろいろ‥
「カレー」のルーツとしてはいろいろと言われますが、一つには、「イギリス人は、航海中に「シチュー」を食べたかった。しかし「牛乳」は長持ちしなく持ち歩けない。そこで、このインドのスパイスを使ったカレーを考案した。」というという説があります。
また、この「マサラ」というスパイスミックスを自国に持ち帰ったイギリス人。もともとイギリスには、「小麦粉を油で炒めて作るルゥを入れた煮込み料理」があり、そこに、このスパイスを調味料として加えるようになった。とも言われています。
しかしイギリスでは、【インドのように、一般の人がスパイスを調合することができない 】ので、ある会社が、スパイスを調合した「カレー粉」というものを作り、販売し始めたのだそうです。そこから「カレー粉」が、広く一般家庭にも普及していったとも言われています。
そして、この時の「カレー粉」は、イギリス人によって独自にアレンジされていたと言います。
この時点で、「マサラ」と「カレー粉」は別のものになったのでしょうね。
そして、日本には、そんな【 イギリス式のカレー 】が伝わっているのです。
こちらも、「イギリス海軍を見習っていた日本海軍が、イギリス海軍が常食していた「カレー」もマネをしていったことが始まりである。」とか、「北海道のクラーク博士が、学生に食べさせた。」とか、諸説いろいろです。
そして、この「カレー」が、また、日本でも独自に発展していっているのです。
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へー、おもしろい!
「カレー」には、そんな歴史があるんだね!
「スパイスカレー」と「日本の一般的なカレー」
小麦粉が入っていない!
日本には、イギリス式の「ルゥにスパイスを加えた形のカレー」が伝わり、発展していっているのです。
つまり、【「スパイスカレー」= スパイスのみで作る(‥小麦粉が入っていない!)】【「日本の一般的なカレー」= 小麦粉を使ってルーにしたものを使っている 】という違いがあげられるのです。

「小麦アレルギー」必見ね!
うちの子も「小麦アレルギー」があったから、「米粉のルー」を使っていたのよ‥ でも【本来のカレー】には、粉はいらないのね!
<「欧風カレー」って?>
一般的に、日本で多く食されているカレーのように、小麦粉などを使ってとろみをつけたカレーのことを、「欧風カレー」と呼びます。
「欧風」というと、ヨーロッパの方で食されているようなイメージになりますが、ヨーロッパに行っても「日本のようなカレー」は出てこないそうですよね。
じつは、「欧風カレー」というのは、日本の発祥らしいです。 東京のある飲食店が、フランス料理の技術を応用してアレンジしたカレーを、「欧風カレー」と名付けて、メニューに掲げたのが始まりなのだとか。そこから「この言葉だけが独り歩きしてしまった」と言われるのだそうです。
ちなみに、日本に「カレー」を伝えたといわれるイギリスには、「カリー アンド ライス」というものが いまも存在するそうですが、いまは、あまり家庭では作られなくなっていると聞きます。なぜかと言うと、インドやパキスタンから来た移民たちによって「本格インド料理」を出す店が増えたからなのだそうです。
「カレー粉」の中身
市販されているカレールーの中身
市販されているカレールーの中身って、どんなものが入っているかわかりますか?
じつは、日本で市販されているカレールーは、小麦粉、油、砂糖の量が、すごく多い のだそうです‥ これらは、からだにとって負担になるものばかりですね‥ また、市販のカレールーには添加物が多い とも言われます。
「カレー粉」に使われているスパイス
「カレー粉」というのは「カレー用に調合したスパイス」のことです。その中身にはどんなものが使われているかというと、コリアンダー、ターメリック(ウコン)、チリペッパー(トウガラシ)、クミンなど、数十種類のスパイスです。
そして、この「スパイス」たち。 すごい効能をたくさん持っているのです!
【 消化を助け、胃腸の働きを助ける他、血のめぐりも良くする】だったり、【 消化不良の改善、ストレスや不安感の緩和 】だったり、【 血行不良による肩こりやシミ・クマの改善 】なんていう効果もあるそうです!
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へー、お薬みたいだね!
では、ひとつひとつのスパイスについて、詳しくみていってみましょう。( → 「食べる生薬」スパイスの効能とは へ )